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2024/07/24 12:15

皆さん、こんにちは。Xin chào。VCU×サザンセレクトです。


今年もニュークロップを入荷いたしました。昨年好評をいただいた2種のファインロブスタとスペシャルティアラビカ1種、合計3種になります。

・GIA LAI パグレナチュラルファインロブ

・GIA LAI ディープナチュラルファインロブスタ

・LAM DONG スペシャルティウォッシュドアラビカ


特に、ファインロブスタ2種は、ベトナムのザライ省から届いており、ほば100%熟成したチェリーだけが収穫され、特別な発酵工程を経てからナチュラルプロセスで乾燥されました。それぞれの豆の特徴と焙煎のポイントについて詳しくご紹介しますので、ぜひ、焙煎のご参考にしてみてください!


新年度の豆の特徴

1. パグレナチュラルファインロブスタ

この豆は、パンダンリーフとブンタン(ベトナムのグレープフルーツ)と一緒に自然発酵されており、その結果、独特のフレーバーを持っています。パンダンリーフの優しい香ばしさとブンタンのフルーティーな酸味が絶妙に融合し、深い味わいを引き立てられます。


  • 精製プロセスとテストノートの詳細はこちらをご覧ください:                    

2. ディープナチュラルファインロブスタ

この豆は、ナチュラルプロセスで乾燥させる前に80時間以上のナチュラル発酵させたため、非常に深みのある、豆の本来の旨み、甘み、そして発酵によって出てきた複雑な風味も引き出されています。


  • 精製プロセスとテストノートの詳細はこちらから: 

高密度と高糖度


両方の豆は、平均密度が760〜780と非常に高い数値を示しています。これは、コーヒーの木が十分な栄養を吸収している証です。同じくどちらも高糖度で焙煎することでその甘さが際立ちます。しかし、ロブスタはアラビカより剛性で、複雑な細胞構造を持つため、慣れていない方はロブスタ焙煎時には注意が必要です。


焙煎のポイント

これから、これらのファインロブスタを焙煎するためのポイントをいくつかご紹介します。これらのポイントは、6年以上のロブスタ焙煎経験を持つVCU R&Dマネジャー、ルアトさんが、新年度の豆を試しながら焙煎した経験から得たものです。焙煎プロファイルの詳細は、次回の記事でご紹介しますので、お楽しみに!


1. 適切な投入温度を選ぶこと

今年のファインロブスタはナチュラルプロセスで処理されており、豆内の糖分が非常に高いです。そのため、投入温度を高すぎると、表面が焦げやすく、嫌な苦味が出てしまいます。適切な投入温度を設定し、糖分を焦がさないようにすることが重要です。


  • 👉 ルアトさんのアドバイス:「僕は、密度770、湿度10.8%の豆に対して、180度で豆を投入しました。焙煎前に豆の密度と湿度を確認し、適切な投入温度を選びましょう。」

2. 熱量の調整

これらの豆は高い密度を持ち、硬いため、各段階で与える熱量を慎重に調整する必要があります。特に乾燥段階(ドライングフェーズ)では、1分ごとの熱供給量を管理し、均一に熱を伝えることが大切です。


  • 👉 ポイント: 乾燥段階での熱量管理を特に注意してください。密度が高い豆は、均一に熱を通すために慎重な調整が必要です。


3. 香りで焙煎の段階を判断する

焙煎中に1ハゼの音が聞こえにくい場合があります。その際には、焙煎の進行を香りで判断すると良いです。例えば、1ハゼ前には焼きたてのパンのような香りが漂い、1ハゼの時にはキャラメルの甘い香りと軽いフルーティーな香りが感じられます。


  • 👉 焙煎中の香りの目安: 1ハゼ前 - 焼きたてのパンの香り、1ハゼ - キャラメルとフルーティーな香り


まとめ

今年のファインロブスタは糖度と複雑な構造により、焙煎には特別な注意が必要ですが、その結果得られる風味は非常に魅力的です。


日本では、ロブスタコーヒーの焙煎に関する情報がまだ少ないため、これらの豆を焙煎することで、新しい発見と体験が得られるでしょう。ぜひ、これらのポイントをご参考にして、自分だけの最高の焙煎を追求してみてください。


皆様が素晴らしい焙煎結果を得られることを心から願っています。また、ご質問やご意見がありましたら、ぜひコメントでお知らせください。これからも、ベトナムのファインロブスタの魅力を皆様と共有していきたいと思います。

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