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2023/10/20 22:39

皆さん、こんばんは。Xin chàoVCU×サザンセレクトです。


改めまして、この度はたくさんの方々がSCAJでのご試飲がきっかけで弊社のファインロブスタ生豆をご購入いただき、誠にありがとうございます。
そこで、今回はご質問があり、他の方々にも参考になると考えましたので、ここでロブスタの焙煎方法について少しお話しさせてください。


所々、焙煎に関する専門用語が出るので、読み手が限られてしまうかもしれませんが、ご了承ください。


 

では、結論から言うと、ロブスタはアラビカと違って密度(density)が低いが構造の複雑さで、豆内の熱伝達が異なり、特に初回焙煎は温度変化の観察が必要、かつアラビカより熱を与える必要がある!また、1ハゼがアラビカより聞き取りにくいのて、要注意なポイントです!

豆の密度、形状、糖度は、プロファイリングする際の重要な要素になると思いますが、これら全てにおいてロブスタはアラビカと異なります。


ポイント①: ロブスタを焙煎するときは、高いチャージ温度からスタートすることがオススメ!


 標高が低く、気温が高い地域で育てられているため、ロブスタの豆は一般的にアラビカよりも密度(density)が低いです。しかし、ロブスタはより剛直構造でとても複雑なことに、焙煎中は、密度が非常に高いアラビカのような挙動を示します。ちょっとややこしい子ですね。。。


 その剛直構造にアプローチするためには、熱の力が必要ですが、豆内での熱の伝わり方が異なり、ロブスタは長く熱を与えることが必要です。最終温度はアラビカより57℃高くなる傾向もあります。


 この熱伝達の違いは、ロブスタの温度上昇率(RoR)が
焙煎中ほとんど変わらないことを意味します。このことから、多くのロスターが、ロブスタはアラビカより「許容範囲が広い」と考えています。


ポイント②: 1ハゼの音で次の判断が入ると思いますが、アラビカと比べてロブスタ焙煎中は1ハゼが聞こえにくいというのは少し難点で、注意を払う必要があります。


 1ハゼで豆が初期ステージ(乾燥ステージ+茶色化ステージ)から開発ステージに変わるポイントですが、ロブスタの場合は聞き取れにくく、逃してしまうと角の焙煎になり、余分のスモーキーや酸味のノートを引き出してしまう可能性がありますので、慣れるまでここを特にご注意ください。


ポイント③: ロブスタは通常、より長い開発ステージ(ロースティングステージ)の時間が適しており、それで更に望ましい風味を引き出せます。

 ロブスタは、焙煎中の"高い"密度のため、その豆構造や味を損なうことなく、少し長く焙煎できます。

 マシンや手法にも寄りますが、焙煎時間が9分から10に向かうと、糖分がカラメル化し始めるため、高品質のロブスタではチョコレートのような風味やスパイシーなノートが引き立ちます。




まとめ:ロブスタはアラビカと比べて見かけ上の密度は低いが剛直構造のため、焙煎時は密度の非常に高い豆のような挙動を示し、その頑固な構造にアプローチするにはより温度と時間をかける必要です。また、1ハゼが聞き取れにくいので、注意を十分払いましょう!


そして、最初だからこそファインロブスタのような良質のロブスタをぜひ焙煎に使いましょう!
では、皆様が素敵な焙煎後の豆に出逢えること、心より願っております~

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